美人ブログ

お待たせいたしました、美人でございます。

永遠にガール

大したことのない内容でも、とりあえず更新し続けることが大事な気がした。文章を書くルーティンを続けていると、書いている自分が自分になるから、そのことが一番大事な気がした。

 

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年長の人に若手衆の一員としてバーに連れてってもらった。その人曰くおしゃれなそのバーでは1杯目オススメの季節の季節カクテルを、2杯目は好みのウイスキーを店主に選んでもらうのがよい、とのことでした。

 

バーテンは言った。「それでは、皆さんの好みの女性と男性のタイプを言ってください、それに合わせたお酒をご用意します」とのことだった。

 

私はこういう時、むしろウイスキー像が浮かびそうな男性を答えなきゃって思う。なんというか、正解を出さなきゃと思う。隣の男の子はガールフレンドの写真を出していたが、もっと、バーテンダーに正解だと思われることを言っていきたいと思ってしまう。それが、悪いところ。

 

不正解を出さないように、焦る。スモーキーを、男性性に言い換えるとどんな感じだろうか。難しい。ウイスキーにありそうな特徴を人間の特徴に言い換えようとする。少しクセがありとか、偏屈で、とか、匂い立つ色気が、とか言った方がいいんであろうか。この辺の語彙はすぐには出てこない。あるいは肩幅が広くダンディで包容力を感じさせる、とかスマートで華奢で知的な、とか…。だよな、お酒になりやすい男性の特徴。芯の強さが…とか…。

 

今日は電車の中で『めぞん一刻』を読んでたが五代くんはウイスキーにはならん感じがするな。焼酎とかか?もう少しおしゃれな言い方をすればいいのかもしれない「優しさの中に少年のような不器用さが…」とか?でも、そんなウイスキー飲みたいか?飲みたくないな、軽薄そうだもん。ウイスキーは重厚であって欲しいが、普通に好みのタイプを言うと軽薄になってしまうな〜。樽の貯蔵、鬼浅そう〜。後発の地方でさっくり作られてそう〜。絶対今日いいお酒が飲めない〜。

 

 

なんかこう言う時にガチで好みのタイプを滔々と述べるタイプの行為キモくないですか?おじさんとかが「優美な中にも知性を感じさせ、私を夢中にさせる…」とか言って、バーテンと話してるの、無理な感じのタイプです。これ、いい年こいて、下北でまだやってる知人のクリエイターのおじいさんがおり、かなりきつかった。

 

私はいいことを思いついた。もはや何かの特徴を自分で言うことが難しく感じられた。この場で言わされるのもなんか嫌な感じがした。

私は「普段ウイスキー飲む男の人が、あっ、てなるやつで」と言った。バーテンは、私が言い終わるか終わらないかのうちに、さっと笑って準備し始めた。かなりいい答えができたようだ。一緒に行ってた人たちも「おー」と、湧いた。は〜、正解、正解ですね、いい仕事しますね、私と思いました。こんな感じで生きています。コミュニケーション太鼓の達人フルコンボ目指していきたい。出てきたお酒も好みだったし、ラッキーでした。ちなみに、そのお酒は男性に例えるといかり肩な感じらしいです。へー。今後はとりあえず肩の感じを言っていくのが正解なんだろうか。

 

まあ、その辺の話はさておき。

 

年長の人は言った。

「君の強みは何?キャッチーな研究分野の修論出した後、君のさ、その確信を持って世間に打ち出す主張は結局どこにあるかだよね、」

 

と言われた。全然意地悪な感じなく。問いとして。

 

答えはすぐ出てきて、に「私はずっとガールをやりたい、そのことはだんだん社会との距離が近づくにつれて難しくなるけど、諦めたくない」ということなのだ。男性社会に合わせたいわけでもなく、消費されたいわけではなく、ガーリーをやりきりたい。

例えば、生徒会長やりたかったけど女の子は書記のほうがいいからそっちを選んだこととか。なんとなく女子の方が成績がいいと悪いことな気がした、とか、男の人のプライドを傷つけて不機嫌な顔をさせないために場の女性が気を遣わなきゃいけないとか。そう思った自分に、違う選択肢を与えてみたくて、私はずっと償いをしている。基本的にエネルギーを全力で出してはいけないと思いながら生きてきた。自分がいて欲しいと思う女の子に、本当はなりたい。力を出しきってみたい、遠くに行ってみたい。チャーミングでありたい。そういうことを、ただただ思う。

 

「体現すればいいですか?それともちゃんと腰を据えて文筆やったほうがいいですか?」とか色々聞いたけど、

 

「まあ、まずは色々やってみてから考えたら?やってないから色々考えちゃうんだよ。」とのことだった。それはそうである。こんな女の子がいて欲しかったと思うような人に、なっていたい。